言葉の壁と人懐っこさ。韓国旅行で出会ったタクシー運転手が忘れられない

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人懐っこい…けれどこのタクシードライバーは、言葉も通じないのにどうして朝鮮語でひたすら話しかけてくるのだろう笑

韓国旅行でもっとも思い出深いのはタクシーに乗った時。

韓国のタクシーは日本のタクシーと比らべても、かなり安価な移動手段として最高の利便性を提供してくれます。その一方でソウル市内ではぼったくりタクシーが無視できない存在感を放っているのも事実でしょう。

それでもそれでも。やはり僕にとって韓国旅行での最大の思い出は?と聞かれたら。そのうちの1つにタクシー運転手とのやりとりがすぐ浮かんでくるのです。


ソウルから全州の街へと意味不明な旅行に出かける

まだまだ冷たい風が頬を打つ3月のある日。僕はソウルの街から韓国の新幹線KTXへと乗り込み、全州の駅へと降り立ちました。

大都会とは打って変わり「地方」「郊外」の単語に納得がいくこの街。

古きを感じさせる歴史的な街として、さらにはグルメの街として、韓国国内から根強い人気を誇るのがここ全州です。

例によって無人の改札(韓国のKTXには基本的に自動改札機がない)を通り過ぎ、駅の外に一歩踏み出します。

広大な駅前スペースに、何台かのタクシーが客を待っては縦列を形成していました。さて、タクシーに乗り込まなければ。僕の目的は全州のW杯スタジアムに行くことだから。

(2017年5月に20歳以下のサッカーW杯が全州で開幕を迎える予定でした。サッカー好きて旅行好きな僕は、開催2ヶ月前の韓国にわざわざ足を運び、会場となるスタジアムへどのように移動するべきかをシミュレーションするという愚行に出たのです。)

韓国=全州駅のタクシープールでの緊張感

僕の独自の調査(?)によると、目的の全州W杯スタジアムへの移動はタクシー1択。そうなると必然的に目の前のタクシーのどれかにはお世話にならなければいけません。

やはり外国でタクシーに乗るには少々の勇気が必要なのは否定できません。ぼったくりだとかに注意したいのもありますし、何より言葉が通じるかどうか。うまく行き先を伝えられなければ目的も果たせないでしょうしお金も消費し、何より迷子になって行方知れずにもなりかねない。

僕はほんの少しの不安を押さえ込み、タクシープールへとやってきました。日本のタクシーとは違うのは後部座席のドアが自動で開閉しない点。

そっと伸ばした手でドアをゆっくりと開ける。中の様子を見て、おそるおそる運転手に目を向ける。とってつけの英語で適当な挨拶をするも、無反応のままこちらを見つめる運転手。僕と運転手だけの小さな密室に少しばかりの緊張感が走ります。

ひたすら朝鮮語で話しかけてくる運転手

車が少しずつ加速していきます。僕の挨拶は見事にしかとされ、ロータリーを抜けようとハンドルを切り始めるタクシー運転手。まだ僕は行き先すら告げていないのだが。すると運転手は言いました。

「◯ × ◇ ⬜︎ !! ◇ ⬜︎ ◯ ×」

朝鮮語を解さない僕には聞き取り不能でした。

「◯ × ◇ ⬜︎ !! ◇ ⬜︎ ◯ ×」

同じことを繰り返し発言してくれますが、仕方がないので、とにかく行き先を告げてみることにしました。

「World Cup Studium, please」

と言って反応を見てみることに。それでも打つ手がありません。

「◯ ◇ ⬜︎ ◯ × ?」

まだ朝鮮語での応答を続ける運転手のおじちゃん。本当にどうすればいいのかわかりません。

「Sorry?」

僕のこの一言を彼はシカト。すると彼は駅のロータリーを少し抜けたところで道路の脇へと車を寄せて停止。ものすごいブレーキに思わず体が前へとのめりに。ハンドブレーキを引いてこちらへと向き直り、会話の態勢を整えます。

実はとっても優しいタクシー運転手

僕はまだ諦めずに英語での簡単な会話に挑み続けました。

「Ah, English, ok?」

ふとここで彼がちょっとした優しさを見せてくれたのです。

「◯  ×  ◇  ⬜︎...  ◇  ⬜︎  ◯  × 」

先ほどと同じフレーズをゆっくり言ってくれるのです。でも彼は気がついていません。例えるならBGMがテンポを落としているだけなのです。

そこで僕は続けます。

「um, sorry, I don't speak Korean.」

彼は本当に優しくていいやつなのでしょう。また繰り返し「◯  ×  ◇  ⬜︎...  ◇  ⬜︎  ◯  × 」と話してくれます。どんなゆっくりでわかりやすい言い換えでも、朝鮮語ではまったく意味がなのです…。

ここまで気遣ってくれる彼には本当に頭が上がりません。非常にわからないのです。

人懐こくて楽しかったタクシーでのひととき

僕はGoogleマップを見せてあげて場所を知らせればいいのでは?と、ふと思いつきました。

とりあえずこの状況を打開しなければいけないので、ささっとスマートフォンで目的地である全州W杯スタジアムを地図で表示。すると運転手の反応がいままでにないくらいポジティブになりました。

「Ah! Ah! World Cup, ◇ ⬜︎ ◯ ◯ ※ ×! 」

どうやらやっと伝わった模様です。ハングル表示がなされていたのがすべての救いだったのでしょうか。

これで一件落着。運転手は道路脇につけたタクシーを発進させ、信号までゆっくりと走らせます。赤信号を待っている間、彼はまたしてもこちらを向き直してきます。

「◯  ×  ◇  ⬜︎...  ◇  ⬜︎  ◯  × 」

また朝鮮語で話しかけてきました…。

しかし今度は身振り手振りを交えてなんとか伝えようとしています。すると人差し指を僕の目の前に立てて、「ひとりなのか?」とでも聞いてきた様子。僕は首を縦に振り、「Yes!」と返答。彼はさっきまでは決して見せることのなかった笑顔を僕に向けます。僕の方でも緊張の糸が完全にほぐれ、このタクシー運転手のおじさんに愛おしさすら湧いてきます。

気を良くした運転手。気を抜いた僕。タクシーは猛スピードで全州の街を駆け抜けたため、僕を襲ったのは少しばかりの車酔い。あっという間に目的地へと到着する数分前、気の良い運転手は僕をスピードの向こう側にも到達させてくれたのです。

 

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